海ぐらしを満喫する高田さん

12年前に神奈川県川崎市から新鹿町に移住された高田さんに、熊野暮らしで発見した魅力・田舎暮らしのコツなどを伺ってみました。


熊野暮らしのきっかけ

熊野を移住先に選んだのは

野菜作りに興味があり、海も好きだったので畑があって空気のきれいな田舎暮らしをしたいと考えていました。移住先を仕事から選ぶのではなく好きな場所に住むという選択肢があってもいいかなと思います。

熊野古道を歩いていて畑をしていた住民さんと話をしていたら家を貸してくれることになり「とりあえず住んでみよう」と決めたのが新鹿でした。

 

熊野市に住むまではどんな暮らしをしていましたか

房総半島から海岸沿いに住む地域を探しながら南下しました 車で寝泊りしながら地方都市や田舎町を観光もかねて「その地に住んでみたいか?」「住むことが出来そうか?」と自分自身に問いかけながら。

 

高田さんにとって理想の地とは

イメージとしては暖かくて、海と山、畑があって原発や大きな工場から離れていて、観光資源があるところ。

できれば、駅、学校、商店、郵便局などがある町が理想です。

そう考えると今住んでる新鹿は理想通りの場所で、これまで私の模索は何となくの一連の流れだったのかなぁと思います。


仕事はどうやって探しましたか

農家的な暮らしに憧れていましたが、それだけで生活は難しいことだと理解していたので、どこかでパートをしようと地域の郵便局で、「バイトは雇っていませんか?」と聞いてみると、パートさんを探していた時で、雇ってもらえることになりました。

初めは週2日間の仕事でしたが今は週5日のフルパートで勤務しています。

熊野市では仕事やバイトは見つけることが出来ると思います。


いま 楽しんでいることは

家の前に畑があり、自分で採ってすぐに食べられることには喜びを感じています。

最近は獣害が多く収穫までたどりつけない事も多くなってきました。

動物の食べ残しをもらっているような気分です(笑 

本格的にやろうと思ったら、獣害ネットで完全に囲わないと・・・

熊野市は各家々で番茶を作る習慣があります。自分でお茶が作れることに感動しています。特にウーロン茶や紅茶作りは香りも好きで癒されます。

 

アウトドアも好きなんです

熊野って季節ごとに海・山・川・熊野古道など身近でアウトドアを楽しむことができます。

真夏以外は熊野古道を歩き、真夏は新鹿海岸とか飛鳥の川で水遊び。カヤックやSUPを楽しんでいます

真冬以外は大峰・大台山系の紀伊半島の主脈へ。近場でも絶景の低山があって遊びにつきることはないです。

 


暮らしてみてわかったこと

・収入は多くはありません。

 例えば「外食にいくよりも、景色を楽しみながら外でお弁当を食べる」などのお金がかからない楽しみを見つけるのも楽しいです。

 これでは地域活性化に繋がらないので、仕事を作り出せる人・稼げる人が田舎に住んでほしいと個人的に思います。

・家賃が安い家ではトイレが汲み取り式トイレが多いですね

・車は絶対に必要なので、車にかかるお金(維持費)が高いと感じます。

移住に対する考え方

住む地域の決め方みたいなものはありますか

熊野市は海、山、市街地によって地域性が違うので自分に合う地域を見つけることが大切です。直感的に決めることも必要だと思います。

住居や職場の関係でどうしても自分に合う地域じゃないところに住むことになった場合は、ある程度地域に合わせて住んでもらいたい。

それと地域によって外せない行事があるので、そこは押さえてほしいです。

私の地域では年1回の草刈作業は重要な行事の一つです。

 

地域とのかかわり方は

「熊野古道伊勢路語り部の会」と「熊野マリンスポーツ推進委員会」に所属しています。この二つの会のおかげで、地元の人たちとも仲良くなれましたし、繋がりが広がりました。

語り部やマリンスポーツ推進委員として、自分が気に入って住み着いた熊野のことを人に紹介できることが嬉しいですね。 

 


高田さんなりの移住に対する考え方は

農業や起業をしたり、経済性を重視するのなら、慎重に段取りを進めた方が良いと思います。

漠然と自然の中で暮らしたいと考えているならば、とりあえず行ってみて住んでみる。

自分の大切にしたい事、目標としている暮らしをもとに、やりたいこと、できることを真剣に取り組んでみて、やっていけそうであれば住めばいいですし、

ダメだったらまた考え直せばいいと思います。

 高田さんについて

  • 家族構成  独身
  • 年代     40代
  • 仕事    郵便局のパート勤務
  • 出身地   神奈川県川崎市